新築物件の内覧会と入居説明会について
「内覧会」を効率よく最大限生かす
新築物件の場合、その多くは完成前に売買契約を行います。完成後、引渡し前に行われる新築「内覧会」は、出来上がった住まいを実際に見るのはもちろんのこと、初期不良などをチェックする重要な機会。内覧会は一回きりなので、図面通りに出来上がっていない部分や不具合がある箇所を手直ししてもらう、唯一のチャンスです。
【新築内覧会に必要なもの】
・間取り図(その他図面類)、仕様書
・懐中電灯
・メジャー
・カメラ
・メモ帳とペン
図面・仕様書と見比べて、間違っていたり変更されていたりする部分などがないか、しっかりチェックしましょう。その際、メジャーがあれば正確に隅々までチェックすることができますので必ず持参しましょう。できれば暗い隅の方を照らす懐中電灯、背が届かない所を見るための折り畳み式の踏み台があると更に便利です。確認する中で気になるところがあれば、遠慮せずに担当者に尋ねましょう。その際は、必ずすべてメモに残しておきましょう。当日は施工会社担当者も立ち会うため、細かなところまで聞くことができます。不具合箇所の改修有無を含めて、できるだけその場で確認し、解決していきます。
小さなお子さんがいる場合は、お子さんの行動によるトラブルを避けるため、大人だけで臨むほうがいいかもしれません。その際は、できるだけ二人以上での参加をおすすめします。チェックリストは売主側で用意されることもありますが、個人的に見るべき箇所も含めた、オリジナルのチェックリストを用意するといいでしょう。また、専門家の同行なども可能なので、一緒に見てもらいながら確認していくと、より充実した内覧会にすることができると思います。
内覧会は時間が決められているため、すべてをチェックするのに、もっと時間が必要だと感じることもあるかもしれません。その場合は、早い段階で時間の延長を交渉しておくことをおすすめします。
内覧会でのチェックポイント
図面通りに完成している否かをチェックするのは当然として、実際の動きや手ざわり、音や匂いまで、図面ではわからないことをチェックするのが新築内覧会のポイント。五感をフルに使って、細かいところまでチェックしましょう。
【ポイント1:動かせるものは動かす】
扉や窓はもちろんのこと、換気扇や水栓など、動かせるものは全て動かしてみましょう。扉や窓は開けやすさと確実に閉まるかをチェックし、鍵の掛かり具合も見ましょう。開閉の際に異音が発生しないかも、聞きもらさないようにしましょう。システムキッチン、給湯システム、洗浄器付き便座、床暖房、テレビモニター付きインターホンなど、設備機器の動作確認は余すことなく行います。正しい挙動かどうかわからない場合は、遠慮せず担当者に聞きましょう。
【ポイント2:点検口は中ものぞく】
普段の生活では滅多に開けない点検口も、新築内覧会なら家具も何も置いていないので、位置がよくわかり開けることができます。点検口は知っていても何のためにあるのかわからない、という人も意外と多いもの。わからなければ担当者に聞いて、意味を理解した上で実際にのぞいてみましょう。天井の状態や断熱材、配管の具合などを見ることができます。安心して住むためには見えない部分の確認も重要です。
【ポイント3:匂いも確認】
新築内覧会では、見た目も重要ですが、匂いも重要なチェックポイントです。何カ月もの工事期間を経て完成に至っていますから、その間に不測の事態が起きていないとは限りません。例えば漏水、結露です。これにより、カビが発生している事象は実際にありますから、水回りの点検口からの匂いに注意して、カビ臭を感じたら担当者に伝えましょう。押入れ天袋の隅、屋根裏なども要チェックです。その他、気になる匂いを感じたら、担当者に確認しましょう。
新築マンションの「入居説明会」
新築マンションでは売買契約をした後に、「入居説明会」が行われます。マンションの場合、建物を区分所有するので管理規約などの取り決めも多く、それらの説明を受ける必要があります。また駐車場や駐輪場など、共用部分の振り分けもこの際に行われます。
他にも住宅ローンの相談や申し込み、登記手続きの説明、住宅設備のオプションの打合せもこの入居説明会で行います。入居までのスケジュールや各手続きのこと、居住ルール、管理体制など、事前に聞きたいこと、相談したいことは確認漏れがないようにメモにまとめてから参加することをおすすめします。
また、新築マンションの場合は多くの世帯が同時期に入居しますので、引越日の日程調整もこの入居説明会で行います。大体の入居時期は、事前にわかっているはずなので、都合の良し悪しを確認しておきましょう。
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」。一生ものの住まいですので、入居説明会では何でも聞きましょう。
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